Raspberry Piで卓上Googleカレンダーを作る
今回はRaspberry Piを使ってこんな卓上Googleカレンダーを作るよ! |
はじめに
目的
僕は忘れっぽいので、Googleカレンダーを常に見れるようにしておきたい。
でもPCをずっとオンにしてGoogleカレンダーを開いているのも 電気がもったいない…
ということで、Raspberry Piを使って常に起動しておける卓上Googleカレンダーを作りました!
必要なもの
Raspberry Pi 3 model B+
Micro SDカード 8GB以上
Raspberry Pi用電源 (スイッチ付きがおすすめ)
- ELECROWの5インチタッチパネル液晶 (MPI5001)
以下はホームセンターなどで調達可能
M3×10mm ねじ 8個
M3 3mmスペーサ または ナット 8個
M3 ナット 8個
接着剤 (プラスチック用)
工作機械など
電動ドライバー、3mmドリルビット
Raspberry Piセットアップ用HDMIディスプレイ、キーボード、マウス
SDカードリーダー
もちろん、公式のタッチパネル液晶と 市販のタッチパネル筐体を使っても大丈夫です! その場合は3Dプリンターや電動ドライバーは不要です。
Raspberry Piのセットアップ
ひとまず、Raspberry Piをセットアップしましょう! まずは本体のチップ上にヒートシンクを貼っておきます。
PCで、以下の手順に従ってセットアップしていきます。
NOOBSをダウンロードします。 ダウンロードしたらZIPを解凍しておきます。
SD Formatterをダウンロード・インストールします。 SDカード(8GB以上)をPCに接続し、SD Formatterを起動してフォーマットします。
1で解凍したNOOBSフォルダの中身をSDカードにすべてコピーします。 コピーが終了したらSDカードを抜き取りRaspberry Piに差し込みます。
Raspberry PiにHDMIモニタ、USBキーボード、マウス、電源を接続し、 起動します。
NOOBSの画面が表示されるのでRaspbianを選んでInstallします。 インストールが終了すると自動で設定(raspi-config)が立ち上がるので、 パスワード等を設定しておきます。
Wi-fiの設定をしておきましょう。 ウィンドウ右上のアンテナのマークをクリックして設定します。
※ 2018/8現在、Raspbianをインストールすると自動でGUIが
立ち上がります。
もしコンソールのみでGUIが立ち上がらなければstartx
を
実行します。
ディスプレイのセットアップ
ディスプレイをセットアップしていきます。 ELECROWの5インチ液晶の場合について書きます。
Raspberry Piでターミナルを開いて、以下のコマンドでセットアップします。
> git clone https://github.com/goodtft/LCD-show.git > chmod -R 755 LCD-show > cd LCD-show/ > sudo ./MPI5001-show
コマンドを実行すると自動で再起動されます。
モニタをRaspberry PiにHDMI接続し、USBケーブルを接続すると、 タッチパネル液晶が動作します。
筐体のプリント
3Dモデルの作成
筐体を作っていきましょう。
Fusion360を使って筐体CADを作っていきます。Fusion360は商用ソフトですが、個人利用の場合は無料で使用できるようです。
今回は、モニターを固定し、かつ卓上カレンダー風に立てて置けるよう作成しました。 これを3Dプリンターで出力していきます。
Fusion360上で、ファイル→3D プリントを選び、 出力の3D プリントユーティリティに送信チェックボックスを外します。 次に出力するボディをクリックし、OKをクリックすると STLファイルが出力できます。
3Dプリンタでの出力
出力したSTLファイルを3Dプリンタで出力します。 今回はXYZPrinting社のDa Vinci 1.0を使用しました。
3つの部品を出力しました。
組み立て
フロント側のプラ部品を捨て板に当てて固定し、3mmφの ドリル孔を開けます。 孔の位置はタッチパネル液晶のねじ穴と合わせます。
同様に裏面(Raspberry Pi側)の孔も開けます。
Raspberry Piおよびタッチパネル液晶をスペーサを介して M3ねじで固定していきます。
最後に3つのプラ部品を接着剤で固定すれば完成です。
Raspberry Piの設定
Raspberry PiのChromium※をキオスク化します。
自動的にマウスカーソルを消す unclutter を入れます。
> sudo apt-get install unclutter
~/.config/lxsession/LXDE-pi/autostart
を編集します。
> sudo nano ~/.config/lxsession/LXDE-pi/autostart
現在ある行の下に新たな行を追加して保存します。
@xset s off @xset -dpms @xset s noblank @unclutter @chromium-browser --kiosk --app=https://calendar.google.com/calendar/r/day
ちなみに、普通chromiumは電源をぶつ切りにすると次回起動時に 「正常に終了しませんでした」と通知が出てきてしまうのですが、 上記のように設定すると、ぶつ切りしても通知が出なくなります。
最後に再起動し、必要に応じてログインします。
完成!
電源をONにすると自動でGoogleカレンダーが立ち上がります。
終了の時は基本的に電源ぶつ切りで今まで問題は出ていません。
なお、Chromiumを強制終了するときはキーボードを接続して
Alt+F4
キーを入力します。
液晶画面だけオフにしたいときは液晶の横に並んでいる ボタンの一番下を押すとオフにできます。
1万5千円前後でこれぐらいのものが作れるのですから、 すごい時代になったものです!
GPIOを使ってもっと拡張していくのも楽しいと思います!
では、よいラズパイライフを!